REDWING (レッドウィング) Iron Range (アイアンレンジブーツ)
ミネソタ州北部に横たわる鉄鉱石の産地、アイアンレンジ。20 世紀前半にはここで多くの鉱山開発がなされ、一時は全米最大の採掘量を誇った。こうした場所で働くワーカー達は常に大きな危険と隣り合わせだ。今日であればスティール・トゥの入った安全靴が求められるような仕事であるが、スティール・トゥがまだ無かった 20 世紀初頭には、つま先部分の革を二重にしたキャップド・トゥがその代わりであった。通常のワークブーツのつま先にもう一枚の革をかぶせて縫いつけ、つま先の強化を図ったものである。
このキャップド・トゥは 20 世紀初頭のワークブーツには実に幅広く採用されたデザインであった。レッド・ウィング社に保存されている最も古いカタログは1910年のものであるが、そこに登場する 37 型のワークブーツの内、なんと 33 型が、このキャップド・トゥを用いたデザインである。
レッド・ウィングのアイアンレンジ・ブーツは、当時の鉱山で働くワーカー達が愛用した、伝統的なキャップド・トゥのワークブーツのデザインを踏襲している。