(WIDE PANEL,LACE-TO-TOE) LINEMAN BOOT
(ワイドパネル・レーストゥートゥ)ラインマンブーツ
電柱や鉄塔に登り、高所で高圧電流の流れる電線を取り扱うラインマン、すなわち電線工は今でも大きな危険を伴う仕事です。アメリカで電力が一般家庭にまで広く普及した1940~50年代当時は作業時の安全への意識も低く、多くのラインマンが作業中の事故で命を落としました。そうした危険が伴うからこそ、彼らはしっかりと足にフィットする靴を求め、「レーストゥートゥ」と呼ばれる、つま先まで靴紐が通る靴を好みました。
レッド・ウィング社でもラインマン達の需要に応えるために「レーストゥートゥ」タイプのワークブーツを開発しましたが、そのデザインは大きく分けて内羽根タイプと外羽根タイプのふたつがあります。
後者は羽根から腰革を1枚の革で作ってあるのが普通で、この革パーツが大きくなることから製造現場では「ワイドパネル」と呼んでいました。この度の新たなラインマンブーツは、この、ワイドパネル・レーストゥートゥ・タイプのものです。
●リタン・レザー
レッド・ウィング社は、創業期より2000年ごろまで「リタン」と名づけたレザーを様々な商品に使用してきました。その長い歴史の中で、レザーのなめし方や性質が変わりましたが、その名称は90年近く使われてきました。
今日のリタン・レザーは50~70年代のものが持っていた雰囲気に近づけるため、フルグレインのオイルドレザーに薄い塗膜を施した後、レジン系のトップコートで仕上げ強めのツヤを持たせています。