レザーについて

●レザーの種類・特徴

はじめに

レザーはやはり自然の恵み、天然の素材です。
我々人間の肌を見ても分かるとおり、シワ、ホクロ、シミ、ケガの痕など人それぞれ個体差や特徴があります。

それは天然皮革にも同じことが言えるのです。
革の素材となる動物にもまったく同じ個体はおりません。シワ、キズ、ムラ、それが生きていた証なのです。
こういったものが、「天然皮革の特徴」であり、「味」であるとお考えいただければと思います。

また、動物の種類や部位によっても、様々な特徴や名前がございます。

これらの特徴をご理解いただくことで、より天然皮革への愛着が深まることでしょう。
そして、予めご了承の上、天然皮革の経年変化をお楽しみいただければ幸いです。


天然の証明

よくキズやヘコみ、シミなどがある革はあまり良くない革と思われがちですが、これは逆に天然の素材であるという証です。

例えば表面のキズやシワ、血管が通っていた痕、シミや虫刺されの痕などは、特にヌメ革などの自然の風合いを活かした革にはしばしば見られます。
天然皮革を楽しめるかどうかは、これらの革特有の事情をよく理解し、それらを愛すべき革の”アジ”と思えるかどうかという点にかかっていると言ってもいいでしょう。
むしろ、多少”アジ”のある方が本物のレザーらしさがあり、見た目の風合いや経年変化に、より一層磨きがかかります。


●自然な革のしるし
ここでは最もよくみられる革のキズ、シワ、色ムラについてご紹介いたします。

いかがでしたでしょうか。
こうした革の”特徴”も含めて生きていた証、天然皮革だとお考えくださいませ。


レザーの種類・名称

●牛革(カウレザー)
革製品として最も一般的な牛革(カウレザー)も、革に加工された時期や性別などにより様々な名称がある。
特に牛革は種類が豊富で、それぞれ特徴や価値が変わってきます。



●馬革(ホースハイド)
薄くて柔らかな特徴を持つホースレザーは、その上品さからジャケットや財布などに利用されることが多い。
とても人気の高いレザー。

●コードバン
馬のお尻から採れるコードバンは、その希少性と質の高さからレザーの中でも非常に高価な高級品。
美しい光沢が特徴で、主に財布やキーケースなどの小物に利用される。ただし水には弱い。

●豚革(ピッグスキン)
耐摩耗性と通気性に優れた豚革は、牛革に次いで多くの製品に使用されている。
日本国内では唯一 自給自足出来ているレザー、輸出品として海外でも人気。

●ヤギ革(ゴートスキン)
無骨なシボが特徴的なゴートスキンは、傷などに強く、水や湿気にも高い耐久性を持つ。
故に、グローブやフライトジャケットなど過酷な環境で使用される製品に採用される。

●羊革(シープスキン)
シープスキンは防寒能力が非常に高いレザー。薄くて柔らかいが、強度が少々弱い。
英語表記がシープスキン、フランス語表記でムートンと呼ばれ、意味は同じですがモコモコ毛皮が付いた物をムートンと区別されている。

●鹿革(ディアスキン)
なめらかな質感と抜群の通気性を持つシカ革は、古来より武具などに使用されてきた革。
衣料品や小物に利用される他、その特性を活かしてメガネや洗車用のクロスとしてセーム革の名前で愛されている。